地域の声

TPP交渉への参加に関する提案

平成23年2月27日

北海道上川地方総合開発期成会会長 西川 将人

 菅首相は、昨年の臨時国会の所信表明において、唐突にTPP(環太平洋経済連携協定)への参加を検討する旨発言されてから、本年6月を目処に持続可能な力強い農業を育てるための基本方針を策定する方向で、短期間のうちに各種検討を進めておりますが、万が一にもTPPに参加した場合には、北海道の農業は壊滅的な打撃を受け、地域経済社会は崩壊の危機に立たされることが強く懸念されます。

 TPP参加は、政府が掲げる食料・木材自給率を50%まで引き上げるという政策目標の実現に逆行するものであり、来年度から本格実施する戸別所得補償制度とも整合性を欠きます。

 また、政府は、これまでもWTO(世界貿易機関)やFTA(自由貿易協定)などの国際交渉において、「国内農業・農村の振興などを損なうことは行わない」と述べてきており、TPPへの参加検討は言行不一致と言わざるを得ません。

 国際貿易交渉に当たっては、農業・農村の多面的機能の発揮や食料安全保障の確保を図るなど、日本提案の実現を目指すというこれまでの基本方針を堅持する必要があります。

 北海道農業は、我が国最大の食料供給基地として、米、小麦、馬鈴しょ、てん菜、酪農等を中心に、国内の食料自給率に工場に寄与しており、米や小麦、でん粉、砂糖、牛肉、乳製品等の重要品目は関税撤廃の対象から除外することが不可欠です。

 関税撤廃を原則とするTPPへの参加については、食料の安定供給を揺るがす恐れがある重大な政策変更であり、国民合意を得られたものではありません。

 よって、政府は日本農業の将来像を具体的に示し、国民に十分な説明を行ない、行政関係者や農業関係者の意見や要望を十分に反映された農業政策を確立するまでは、TPP交渉に参加しないことを強く要望します。