地域の声

農業基本政策・作物別対策に係る政策提案

平成23年2月27日

上川地区農業協同組合長会

  • 農業基本政策
    • TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)や日豪EPAなどの国際交渉にあたっては、関税撤廃による農業への影響だけではなく、金融、保険、医療、労働などのサービス分野ぬまで影響が及ぶものであり、地域社会全体に与える影響は計り知れない。よって、これらの交渉には参加しないこと。
    • また、国は食料自給率50%を掲げているが、交渉の結果いかんによっては、その実現が不可能となるため、将来にわたって我が国の食料を守るという基本的な姿勢を堅持すること。
  • 米対策
    • 豊凶変動や市場動向の変化に対応すべく、万全な財源を確保した上で、政府買入や棚上備蓄などを組み合わせた需給調整対策を確立すること。
    • 国が設定する生産数量目標及び都道府県配分については、これまで需給調整に参加してきた、地域・生産者が不公平感を抱かないよう配慮すること。
    • 備蓄米が加わることで作付段階の仕組みが複雑化している。政府備蓄米は播種前契約ではなく、出口対策と組み合わせ、弾力的に運用すること。また、市場価格に影響を及ぼさないよう、政府買入価格は一定水準以上とすること。
    • 土地改良予算の削減によって、その事業期間が長期化し、新規の基盤整備事業に着手できず、営農に支障をきたしている実態にある。
      このため土地改良に係る予算を十分に確保すること。
  • 畑作青果対策
    • 畑作青果に関する安定的な制度運営の確保に向けて、中長期的に安定して継続される政策を構築すること。
    • 平成23年度に継続される収入減少影響緩和対策(ナラシ)の見直しにおいて、農業者が制度の恩恵を実感できるよう、経営を単位とした収入減少を補てんする形ではなく、品目ごとに補てん金を交付する仕組みとすること。
    • 農業者が安心して営農に取組むことができるよう、生産コストの上昇に対応できる仕組み(セーフティーネット制度)を予めルート化した中で別途導入すること。
    • 食料自給率向上に向けた政策支援と連動した形で、生産された農産物が確実に流通・消費される仕組み(出口対策)を構築すること。
  • 酪農畜産対策
    • 平成23年度における加工原料乳生産者補給金並びに限度数量の算定に当たっては、生産者の生産意欲の向上と酪農経営安定の視点に立ち、補給金単価を引き上げるとともに、限度数量については現行水準を確保すること。
    • 平成24年度以降導入が予定されている酪畜版所得補償制度の導入にあたっては、すでに実施されている米や畑作における所得補償制度の結果を十分に検証しながら進めること。
      また、酪農畜産の特殊性を踏まえた上で、再生産可能な所得の確保と持続的な経営展開が図られる仕組みとすること。
    • 穀物国際相場は高騰の一途をたどっており、このまま配合飼料価格の高騰が続いていくと基金が枯渇するなど制度が存続できなくなる恐れがある。このため配合飼料価格安定基金制度における国からの積み立てを一層強化すること。
    • 肉用牛肥育経営安定特別対策事業(新マルキン事業)については、平成22年度第3四半期において、補てん財源の不足により減額補てんとなったが、本事業は生産者の経営安定に不可欠な制度であり、制度の仕組みが機能するよう満額補てんされる財源を確保すること。
    • 肉用牛繁殖経営支援事業については、肉用子牛生産者補給金制度を補完する事業として措置され、現行肉専用種のみに対する助成となっているが、乳用種・乳交雑種についても、その対象とすること。
    • 昨年度宮崎県において発生した口蹄疫は生産農家に甚大な被害を与え、また東アジア各国においても発生が続いている。このため、畜産主産県である北海道・九州においても口蹄疫感染の判定ができるよう検査施設を設置すること。
  • 作物共通対策
    • 「農業改良助長法に基づく指定試験事業」が平成23年度より「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」として統合されることにより、(独)北海道立総合研究機構の試験研究予算の削減が懸念されるが、試験研究が北海道農業の発展に果たしてきた役割を鑑み、万全な予算措置を講ずること。